様々な型式のポンプ内の流体の過渡特性(キャビテーション、負荷、圧力、トルク、流速等)を計算するためのエンジニアリングデザインツールです。
製品情報
回転/スライディングするコンポーネントの取り扱い
回転/スライディングするコンポーネントのモデル化には通常、スライディングメッシュを使用します。(2つのグリッド系を作成し、これらが共有するインターフェースに沿ってスライドします。)ところがスライディングメッシュを使用する場合、現状の流体解析ソフトウェアでは、共有するインターフェースを通した質量、運動量等の交換に、空間平均した値または、陽的な過渡解析では1つ前のタイムステップでの値を使用しています。この為、精度が低下し、場合によっては収束解を得られない場合が発生します。
PumpLinx では、この問題を解決するために、陰的なグリッドカップリングアルゴリズムを開発しました。これにより、計算精度、計算速度および安定性が大幅に向上しています。
回転/スライディングするコンポーネントを数値的にモデル化する際のもう1つの問題は、移動するコンポーネントの間で、メッシュの形状が急激に引き伸ばされたり、急激に縮小されたりすることです。この様な急激な体積変化に対応する1つの手法はダイナミックリメッシングです。ダイナミックリメッシングを使用すると、各時間ステップで、新しいメッシュを生成し、新しいメッシュにおける物理量を古いメッシュから内挿により求める必要があります。従って、質量、運動量の保存が困難となります。特に、ミクロンオーダーのギャップサイズまで圧縮される場合には、保存則を満足することが非常に困難となります。
PumpLinxでは、インターフェースプロジェクションアルゴリズムを開発し、ボリュームのリメッシング無しに、各時間ステップ間で、質量、運動量等を完全に保存することが可能になりました。この機能は、ミクロンオーダーのクリアランスが発生する容積移送式ポンプにとっては、非常に重要な機能です。
キャビテーションモデル
多くの容積移送式ポンプでは、運転サイクル中のいずれかでキャビテーションが発生する可能性があります。また、キャビテーションを防止できるほど高い運転圧力下のポンプにおいても、わずかな非凝縮性ガスの存在が、気泡の発生に非常に大きな影響を与えます。ポンプの設計者にとって、キャビテーションや気泡の発生は、ノイズ、振動、性能劣化および損傷の発生に至る可能性があり重大な関心事です。
PumpLinx には、精度の高いキャビテーションモデルが含まれており、非凝縮性ガスの膨張やキャビテーションによる蒸気の発生を予測することが可能です。
ロバスト性(安定性)
ここで、“ロバストである”とは、滑らかに収束し、迅速に収束解が得られることを指します。
ポンプシミュレーションのロバスト性は、液体から蒸気への相変化に伴う非常に大きな密度変化が発生すること、回転/スライディングのインターフェースが存在すること、および体系中に極端に代表長の異なる部位が存在すること(メートル単位からミクロン単位まで)により、大幅に悪化します。
PumpLinxでは、これらの問題に対し、高精度のキャビテーションモデルや、陰的なグリッドカップリングアルゴリズムを採用することでロバスト性の向上を図っています。
計算時間
PumpLinx では、最新のソルバーとバイナリーツリーグリッド構造(ストアするジオメトリーデータを減少させ、1時間ステップ当たりの計算時間を短縮することが可能)により、計算の高速化を図っています。
使い易さ
設計エンジニアを対象として開発し、使い易さを追求しました。
CADデータの読み込みからメッシュ生成、モデルのセットアップ、実行、解析まで1つの GUI の中でシームレスに実行できます。
また、各種ポンプの型に対応したテンプレートを提供しています。
これにより、複雑なポンプでも、初期設定に分のオーダーで対応できることを目標としています。
必要なポンプのテンプレートが無い場合は、ご要望に応じて対応させていただきます。
ギャラリー
遠心ポンプ、ピストンポンプ、軸流ポンプなどの解析動画です。